腸内環境を整えるために、生きた乳酸菌を摂取する、いわゆる「プロバイオティクス」が有名です。でも、摂取するタイミングについて悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
プロバイオティクスの定義にもある「生きたまま腸まで届く」ことを目的とした場合には、以下のようなタイミングが推奨されることが多いです。
- 食事と一緒に摂取する
食事と一緒に乳酸菌を摂取することで、食物と一緒に腸まで届きやすくなると言われています。また食事によって胃液が薄まり、胃酸のpHが上昇して乳酸菌が生きたまま腸に届きやすくなる可能性があります。
- 朝食時に摂取する
朝は胃酸の量が比較的少ないため、乳酸菌が生きたまま腸に届きやすいと考えられます。また、1日の始まりに乳酸菌を摂取することで、一日中腸内環境を整える助けになるとも言われています。
- 就寝前に摂取する
就寝中は副交感神経の働きで消化活動が緩やかになるため、乳酸菌がゆっくりと腸に届くことで、腸内環境を整えるのに有効と考える人もいます。
実は、乳酸菌を摂取しても、多くの場合それらは腸内に長く定着することはありません。乳酸菌は一時的に腸内環境を改善する効果がありますが、摂取した乳酸菌が腸内の常在菌として長期間生存することは少ないとされています。
これは、乳酸菌が腸内で生存し続けるためには、腸内環境に適応し、他の微生物との競争で生き残る必要があるからです。
腸内フローラは個人によって異なり、数100から1000種類程度の微生物が複雑に共存しています。乳酸菌を摂取することで、腸内環境が一時的に改善され、便通が良くなる、免疫機能が向上するなどの効果が期待できますが、これらの効果は乳酸菌を定期的に摂取し続けることで得られるものです。
そのため、最も大切なのは乳酸菌を定期的に摂取することです。毎日同じタイミングで乳酸菌を摂取する習慣をつけることで、腸内環境の改善に役立つ可能性があります。
しかし、個人によって最適なタイミングは異なるため、自分に合ったタイミングを見つけることが重要です。自分に合っている乳酸菌の「株」も人それぞれ異なります。
外から摂取したプロバイオティクスが腸内で働くためには、糖質の分解酵素遺伝子の有無なども関わっています。その話題は、後日のブログや動画内でご紹介します。
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